9434ソフトバンク

上場したソフトバンクは配当金を維持できるのか!?今後について分析してみた

2018年12月19日に携帯電話のソフトバンクが上場しました!

市場からの調達額は実に約2.6兆円となり、史上最大のIPO案件となりました。

 

肝心の上場初日の株価の方は公開価格が1500円に対して初値が1463円、終値が1282円という散々な結果となりました。

 

果たして、ソフトバンク株は投資に値する銘柄なのでしょうか。

①ソフトバンクは何故上場したのか?

記事の冒頭から「ソフトバンク」という単語を使っていますが、実は親会社のソフトバンクグループ(以下SBG)はずっと前から既に上場しています。

 

いわゆる世間に馴染みのある携帯電話のソフトバンクはSBGの子会社群の1つなのです。

 

以前まではSBGがソフトバンク株式のほぼ100%を保有しており、完全子会社に近い状態でした。

今回の上場にあたって、SBGはソフトバンク株の約37%を売り出し約2.6兆円を市場から調達しました。

 

ソフトバンクは今年度の営業利益7000億円を予定しており、SBGの中でも優良かつ主要な子会社です。

 

そのような子会社の株を放出した理由は、ソフトバンクの大きな成長が見込めないことと、SBG自体のキャッシュフローに問題があるからです。

 

SBGは業績自体は好調なのですが、非流動負債が17兆円以上あるという状況で、利子を支払うだけでもかなりの負担となっています。

 

また業績の伸びを牽引しているのは投資関連の事業になります。

携帯電話の事業は安定的にキャッシュを稼いでいますが、今後は大きな成長が見込めません。

 

そういう状況の中でさらなる成長投資を行うための財務基盤を強化するためにソフトバンク株を売り出すことになりました。

 

②ソフトバンクを取り巻く今後の事業環境について

ソフトバンクを取り巻く今後の事業環境については、あまり明るい見通しのものがありません。

 

以下に主な問題点を列挙します

 

・国内の携帯電話契約者数に大幅な増加が見込めない

⇒日本では高齢者を除いて持ちたい人はほぼ携帯電話を持っている状況です。

シェアトップのドコモから顧客を奪うのにも限界があり、契約者数の伸びという面で構造的な問題を抱えています。(ほかのキャリアも同じですが)

 

・政府からの通信料金の引き下げ圧力

⇒政府から通信料金引き下げの要請が出ており、ドコモは既に従う意向を見せています。

ソフトバンクも当然横並びで対応しなくてはいけなくなるでしょう。

値下げしても契約者数の伸びは期待できないので、明らかな減収要因となります。

 

・楽天モバイル参入による競争激化

⇒今後第4の携帯電話会社として楽天が参入する予定です。

楽天は低価格を武器に攻めてくると考えられ、最も顧客を奪われる懸念が大きいのがソフトバンクだと言われています。

 

・5G対応のための設備投資負担が必要

⇒国策として、今のLTEから5Gへ通信規格をアップグレードする必要があります。

これも5Gにしたからといって契約者数が伸びることには繋がりません。

5Gの高速通信を活かしたエンタメなどの画期的なサービスを開発できれば別ですが、基本的には2019年以降に設備投資負担がそのまま乗っかると予想されます。

 

・ファーウェイ排除の問題にかかるコスト

⇒これはごく短期的な問題になりますが、政府の方針として中国のファーウェイ製の通信設備を排除することになりそうです。

ファーウェイ製を多く使用しているソフトバンクにとっては交換のための余計なコストが掛かることになります

 

ソフトバンクの宮内社長も本日の会見で述べていましたが、今後の事業環境を考えるとソフトバンクの大きな成長は見込めないと言ってよいでしょう。

 

ただし、既にしっかりとした顧客基盤があるため急に赤字になることも考えにくく、当面は安定した業績を維持することは出来ると思います。



③ソフトバンクの配当金維持の可能性について

前の章を見ると、成長性が期待できないソフトバンクに投資する価値は無いように見えます。

 

しかし、ソフトバンクにも大きな魅力があります。

それは高配当であることです。

 

年間の配当金は1株あたり75円が予想されており、売り出し価格の1500円に対する配当利回りは5%に達します。

本日の終値(1282円)ベースで見ると、何と利回りが約5.9%

とんでもなく高配当の株であると言えます。

 

何故これ程の高配当が出せるのでしょうか?

次の項で解説します。

 

ソフトバンクは配当性向が85%と非常に高い

ソフトバンクが高配当な理由は、配当性向が85%と異常に高いことが理由です。

配当性向とは年間で稼いだ最終利益の何パーセントを配当金に回してるかの指標になります。

 

日本の企業では概ね10%~30%くらいの配当性向が一般的なことを考えると、年間の利益の85%を配当に出してしまうことは異常に見えます。

 

何故そのような高い配当性向を実施するのでしょうか?

 

配当性向が高い理由は親会社のSBGに配当金を多く払うため

今回はSBGが約37%の株を放出してソフトバンクが上場しますが、引き続きSBGがソフトバンク株の6割以上を保有する筆頭株主になります。

 

つまり、ソフトバンクが支払う配当金の6割以上は親会社のSBGに吸い上げられます。

残りの4割弱が今回の上場でソフトバンク株を買った一般株主に支払われることになります。

 

この時に、最初の章で述べたSBGの多額の有利子負債の利払いが問題になります。

SBGは借金以上にたくさんの固定資産も持っている会社ですが、毎年の利払いにはどうしてもキャッシュが必要になります。

 

今までもソフトバンクから安定的に払われる配当金によって利払い用のキャッシュを得ていました。

(今回は配当金の4割弱を放棄する代わりに2.6兆円を得たようなもの)

 

ソフトバンクの高い配当性向を維持しないと、筆頭株主であるSBGが困ってしまうのです。

 

今回新たに株主になった個人投資家への大盤振る舞いのために配当を多く出しているわけではありません!

 

ソフトバンクの高配当は当面維持される可能性が高い

前の項からSBGの都合を考えると、当面はソフトバンクの高配当は維持される可能性が高いと考えられます。

 

何故ならば配当金を決定するのは基本的には株主だからです。

その筆頭株主がSBGですので、キャッシュを必要としているSBGが配当金を自ら下げることはしないでしょう。

この辺は親子上場の問題というか微妙なところではありますが。

 

また、ソフトバンクは2018年9月末の時点で、配当金の原資となり得る利益剰余金が約7600億円あります。

 

仮に、将来の事業環境の悪化によって減益となる場面があっても、利益剰余金を取り崩して配当を維持する可能性が高いと思います。

配当性向が100%を超えても問題はありません。

(もちろん恒常的に利益が出せない体質になると減配は免れませんが当面は大丈夫かと)

 

(おまけ)株主優待の新設に期待

上場してから少し経ってから株主優待を新設する会社もあります。

これは何となくの勘ですが、ソフトバンクも株主優待を今後新設する可能性が高いと思います。

親会社のSBGも積極的に優待を出していますし、ソフトバンクもきっとやるでしょう。

内容によっては株価の下支えとして機能するかもしれません。



まとめ:結局ソフトバンクの株は買いなのか?

これまででソフトバンクの詳細について分析してきましたが、結論としてはソフトバンク株を買う価値はあるのでしょうか。

 

答えとしては「投資判断は各自で行ってください」です(笑)

 

それだけだと面白くありませんので、あくまでも自論を書きたいと思います。

 

成長期待の低さと将来の事業環境悪化は懸念材料ですが、配当金が維持される可能性が高いことから下に突っ込む場面があれば十分に妙味はあると言えるでしょう。

 

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POSTED COMMENT

  1. ヤススキ より:

    判りやすく、おもろい

  2. ほしなまさくん より:

    すごい配当だ
    銀行に預けるのがバガらしい

  3. ヒロシ より:

    勉強になりました❗️

  4. たかだーーーー より:

    1500円で6000株買いました。
    まだ持ってます。
    数年持って配当と合わせて元になればと淡い希望を持ってます(涙)

    • ojisan2828 より:

      個人は機関投資家と違って時間軸に制限がない点が強みですよね

      携帯の方のソフトバンクであれば、長期で持てば配当を含む累計で勝てる確率は高そうですよね

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