中古車小売り業界

中古車小売り業界の現状分析~中古車小売り関連銘柄は買いと言えるか?~

今回扱うのは中古車小売り業界の分析になります。

 

上場している主な大手中古車小売り関連株としては、7599 IDOM(ガリバー)、3186 ネクステージ、7676 グッドスピードなどがあります。

 

詳細に入る前に、上場している中古車小売り大手3社の業績を確認しましょう。

下記グラフは、今期の会社予想を含めた3ヵ年分の売上推移を示しています。(2019年10月時点)

大手3社共に、毎年売上を伸ばしていることが分かります。

特に、ネクステージとグッドスピードについては、前期実績と今期会社予想を比べると30%以上の売上拡大見込みになっています。

大手の業績を見る限り中古車小売り業界は絶好調だと言えるでしょう。

 

株子さん
株子さん
なんだか凄く違和感があるのですが・・・
中古車がたくさん売れているなんて聞いたことないよ?

 

そうなのです!

ご存知の通り、日本国内は人口減少、若者の車離れといった中古車小売り業にとってマイナスの市場環境が続いています。

実際のところ、国内中古車業界の市場規模は前年比で微増・微減を繰り返すような形で完全に頭打ちになっています。

 

そういった中で、大手3社が揃って急速に業績拡大しているというのは違和感がありますよね。

大手中古車小売り関連銘柄の現状と今後の展望を分析するには、この”違和感”の正体を明らかにすることが必要です。

 

それでは詳細に入っていきましょう。

中古車小売り業界で大手寡占化が進んでいる理由

冒頭で説明した通り、市場規模が横ばいにも関わらず大手の業績が伸びているのが今の中古車小売り業界の傾向です。

つまり、中小事業者のシェアを大手が奪っているということです。

 

実はこの業界、パパママストアと呼ばれるような個人経営店を含めた中小事業者が乱立しているという状態でした。(今でもそうですが)

 

では、ここ数年で大手による寡占化が急速に進んでいる背景には何があるのでしょうか?

主に4つの理由があると考えられます。

①後継者問題

1つ目は個人経営などの小規模事業者を中心とした後継者問題があります。

家族経営などをしていても、子供が後を継ぎたがらないという状態です。

 

中古車小売りというのが結構大変でして、暑い日も寒い日もいつ売れるか分からない在庫車を洗車する必要があります。

整備士の資格も必要でしょうし、油まみれになって作業をするというような仕事を若者はやりたがりませんね。

 

また、後述するように中小事業者があまり儲からなくなってきている点も後継者問題に拍車を掛けているようだと業界関係者から聞いています。

②良質な中古車の確保が難しくなってきている

中古車小売り業にとって最も大切なことは、なんといっても売れ筋の中古車を十分に仕入れることです。

ところが、昨今は新車販売の減少や使用年数の長期化などによって良質な中古車が市場に出回る数が減ってきています。

こういった状況の中で、経営体力の弱い中小事業者は良質な中古車を確保することが段々と難しくなってきている現状があります。

③ネット価格比較の普及で消耗戦を強いられるようになった

現在はネット、スマホの普及で簡単に中古車の価格を比較できる時代になりました。

結果として消費者の価格に対する目が厳しくなり、競合より高い価格では中古車が売れにくくなるという状態が進んでいます。

 

価格勝負になると、当然のことながら経営体力が強固な大手事業者の方が圧倒的に有利となります。

中小事業者は価格比較サイトの台頭による消耗戦に付いていけない所が出てきています。

④大型店の安心感という優位性

4つ目の理由は筆者の主観になります。

 

中古車を買ったことがある人なら分かると思いますが、車に詳しくない人からすると中古車選びはとても難しいんですよね。

車種と年式・走行距離ぐらいしか判断基準がなく、粗悪な車を掴まされるという不安感もあります。

ましてや、掘っ立て小屋みたいな事務所で営業している小型の中古車ショップというのは入りにくい雰囲気があります。

 

その点、大型店は綺麗ですし在庫の種類も豊富です。

また、子供が遊べるような設備もあって家族連れでも入りやすい雰囲気がありますね。

イメージ的には、商店街の個人経営店の顧客がイオンモールに奪われるような構図が中古車業界においても進んでいると思います。

 

以上のように、①~④のような理由によって大手の寡占化が進んでいる中古車業界ですが、実際のところ中小事業者の倒産件数が急増しています。

18年度については、リーマンショックの時に匹敵するくらいの倒産件数がありました。

 

現状でもまだまだ中小事業者の数は多い状態が続いており、今後も引き続き大手の寡占化が急速に進んでいく見通しです。

 

国内中古車小売り市場は3兆円を超える規模がありますので、大手3社が業績を伸ばせる余地はまだまだあると言えるでしょう。

まとめ

今回の記事のポイントをまとめます。

 

・市場規模が頭打ちになっている国内中古車小売り市場だが、大手の売上は伸び続けている

・大手の売上が伸びている理由は中小事業者からシェアを奪っているから(大手寡占化の進行)

・現状を分析すると、今後もますます大手寡占化が進んでいく可能性が高い

 

伸び悩み業界のイメージが強いと思いますが、意外と中古車小売り関連株は買えるセクターだと考えています。

 

管理人のツイッターアカウントになります。
宜しければフォローをお願いします↓

@kabuojisan28

 

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)