最近は本業が忙しくて記事の更新が止まっておりました。
ブログに飽きた分けではないので、引き続きよろしくお願いします。
今回はオジサンが現在最も注目しているDeNAとスマホ版どうぶつの森についてフォローアップの記事を書きたいと思います。
前回のどうぶつの森発表時点での記事は下記をご参照。
尚、以降に数値がたくさん出てきますが全てネット調べです。
数字の正確性などについては保証しませんので、気になる方は各自で二重チェックをお願いします。
ここ1ヶ月くらいのDeNAの株価を振り返る
任天堂のどうぶつの森ダイレクト(PV動画)が発表されてから、DeNAの株価は大きく動いています。
本題に入る前に、まずはその辺りを紐解いていきましょう。
<①>
任天堂からスマホ版どうぶつの森の紹介動画が発表され、一時2700円くらいまで急騰
<②>
オーストラリア(AU)のどうぶつの森先行リリースのセルランがイマイチという事が明らかになり、株価は弱含みとなる
<③>
2Q決算でQ on Qで増収増益、Y on Yで減収減益という想定通りの決算を発表しながらも、翌日の株価は急落
(AUでの先行リリース不調の中で普通の決算が発表されたために過剰反応の下落が起きたと思う)
<④>
Googleの事前キャンペーンなどの盛り上がりもあって、日経が足踏みする中で再び上昇基調に転ずる。
まとめると、途中で決算発表というイベントを挟んだものの、基本的にはどうぶつの森に対する期待と不安で株価が左右されてきたと言えそうです。
次の章で、先に不安について考察します。
不安とはもちろんAUにおけるセルラン不調です。
豪/米/日(AU/US/JP)市場を比較することによってAU先行リリース不調の深刻度を考察する
AUにおけるどうぶつの森のセルラン推移は緩慢だった
10月25日に先行リリースが始まったAUですが、iOSゲーム総合の初動3日間のセルランは104位⇒57位⇒53位と微妙・・・
その後も53位を超えることはなく、100位~200位くらいで停滞しています。
仮に、日米でこのようなセルランになった場合は、DeNAの株価はショックで急落するものと予想しています。
ところで、AUと日米の市場を同一視しても良いのでしょうか?
各国の任天堂人気の強さをツイッターのフォロワー数から推測する
3か国でいずれも任天堂は公式ツイッターを展開しています。
そのフォロワー数を比較することによって、大体の任天堂人気を比べたいと思います。
<3か国の土俵を揃えるための基礎データ>
3か国の人口やスマホ/ツイッターの普及率が異なるため、それらを整理します。
「人口」
AU:約2400万人
US:約3.2億人
JP:約1.3億人
「スマホ普及率(2017年)」
AU:約80%
US:約72%
JP:約59%
「ツイッター使用率(2016年)」
AU:約20%
US:約39%
JP:約28%
これらの数値を比較すると、AUは23.4倍、JPは4.2倍のウェイトを掛ければUSと同等で比較できそうです。
※精度を上げるためには年代別で整理する必要があるのですが今回は省略
3か国の土俵を揃えるためのウェイト値が計算出来たので、任天堂の公式ツイッターのフォロワー数をチェックします。
【任天堂の公式ツイッターのフォロワー数】
AU(NZ含む):2.6万人(ウェイト後(×23.4):61万人)
US:840万人
JP:89万人(ウェイト後(×4.2):372万人)
この数字を見ると、AUと日米では任天堂自体の人気が全く異なることが分かります。
(USの任天堂人気は異常ですねw)
DS版のどうぶつの森の販売本数を比べてみる
続いて、携帯ゲーム機で発売されたどうぶつの森の販売本数を国内と海外で比べてみます。
「おいでよどうぶつの森(DS:2005年)」
海外:約650万本
国内:約520万本
「とびだせどうぶつの森(3DS:2012年)」
海外:約640万本
国内:約480万本
国別のデータは探せなかったのですが、海外版の半数以上はUSだと思います。
そうすると、国内版の圧倒的な強さが際立つことが分かります。
AUの比じゃないでしょう。
どうぶつの森ポケットキャンプのPV視聴数を比較する
任天堂どうぶつの森DirectのPV視聴回数
英語版:49万回
日本:250万回
英語版は国ごとに分かれていませんので、英語圏合算の数値と言えます。
PV視聴回数で見ても、国内版の圧倒的な強さが際立つことが分かります。
どうぶつの森ポケットキャンプのフォロワー数を比較する
もういいだろって感じですが、最後にスマホ版どうぶつの森の公式ツイッターのフォロワー数を比較してみましょう。
英語版は国ごとに分かれていませんので、1つのアカウントです。
英語版:7.6万人
日本:34万人
言うまでもなく、国内が圧倒的です。
とことん比較しましたが、どうぶつの森は日本とアメリカが強い。
特に、国内の強さが圧倒的と言えます。
従って、市場が小さいAUの先行配信の結果はさほど気にする必要がないと言えます。
(だからこそ先行配信(テスト)にAUが選ばれたとも考えられます)
なんとなくオーストラリアって先進国だし、英語圏だし、USみたいに任天堂の人気もありそうだし・・・
このような根拠のないイメージだけで投資判断をしてはいけません。
きちんとデータを調べてから判断する必要があるのです。
逆に、AUの結果につられてDeNAの株価が停滞している内は、絶好のチャンスだとオジサンは考えています!
鍵を握る国内について期待と懸念を考察する
前の章で、AU先行配信の不調はあまり気にする必要がないことが分かりました。
かといって、日本で必ず成功するかというと、もう少し考察が必要です。
懸念は課金率とARPPUかもしれない
まずは、ソーシャルゲーム売上の最も簡単な公式をご紹介します。
売上(円)=DAU※(人)×課金率(%)×ARPPU※※(円)
※DAU:1日あたりのユーザー数
※※ARPPU:課金者一人あたりの平均課金額
この公式で考えると、どうぶつの森のDAUには全く心配がないことが分かります。
根拠は下記の通り。
・PV視聴数、ツイッターのフォロワー数がリリース前のゲームとして異常に多い
(初動が良かったDQライバルズなどと比べてみてください)
・CMを含む事前プロモをしっかりやっている
・DS/3DS版の国内販売本数の多さ
問題は課金率とARPPUです。
ここは推測が難しいのですが、ゲームの仕様などをみると、どうぶつの森はかなりマイルドなゲームに仕上がっていると言えます。
ライバルズの様に対戦を煽ることもないため、重課金が必須のゲームではありません。
DAUが高くて課金率とARPPUが低い類似の人気ゲームとしてディズニーツムツムがあります。
頻繁にセルラン1桁を記録していることから、圧倒的なDAUがあれば残り2つの項目が低くなっても十分カバーできると言えます。
ただし、課金率とARPPUが想定より低くなる可能性は投資リスクとして認識しています。
(逆に言うと、国内で失敗するとしたらこれしかない)
しかし、圧倒的なDAUでカバーできる可能性が高いと期待しています
推定されるユーザー属性をチェックしておきましょう
前の項で課金率とARPPUに不安があると書きました。
オジサンはDeNAに大金を投じていますので、そこは神頼みという分けにはいきません。
課金率とARPPUはユーザーの属性で多少は推測することができます。
一般論として、女性(腐女子除く)、学生以下の子供は課金率やARPPUが低いと考えられます。
大ヒットした「おいでよどうぶつの森」のユーザーは20代から30代になっている
大ヒットを記録した初代どうぶつの森(DS)が発売されたのは2005年のことです。
当時小中学生だった人達は、今は20代~30代前半くらいになっています。
これらの属性は比較的しっかり課金できる層であると考えられます。
余談ですが、どうぶつの森がポケモンGOのような社会現象になるとしたら40代/50代以上に広がった場合です。
若者はいけます。
何とか口コミなどで、3世代で遊んで貰えたら良いなと思います。
どうぶつの森は女子専用ゲーじゃないぞ!
年代に問題がないことが分かったので、次は性別です。
これは任天堂から発表されている資料の中に、3DSユーザーと「とびだせどうぶつの森」登録者の男女比のデータがあります。(Source:Club Nintendo)
それによると・・・
3DSハード所有者:男性69% / 女性31%
とびだせどうぶつの森※:男性44% / 女性56%
※ハードと同時購入かつ、任天堂に登録した人ベース
こうみると、確かにどうぶつの森は女子に人気があるゲームではあるのですが、男子も結構やっています!
男性の方が課金慣れしていたり、課金額も大きくなりがちがと思うので、性別の視点でみても案外問題はなさそうなのです。
まとめ
今回の記事を簡単にまとめておきます。
・オーストラリア先行配信の不調に惑わされてはいけません
・国内どうぶつの森のDAUは異例の数になる可能性が極めて高い
・課金率とARPPUには懸念があるものの、ユーザー属性の推定から致命的にはならないと思う
次の記事では、どうぶつの森が当たった場合のDeNAの株価についてや、買うならどのタイミングが良いかなどを検討したコンテンツをご提供しようと思います。
配信も近いので、出来たら今日明日には執筆したい・・・
オジサンはツイッターもやってますので宜しければフォローをお願いしますm(__)m