いよいよ2018年一発目の決算シーズンがやってまいりました!
今回は、個人投資家の注目度が高いKlabの4Q決算予想をやってみたいと思います。
さらに今回は4Qなので、「2018年12月期の会社予想の予想」までカバーしたいと思います。
どっちかというと、今回は4Q実績より来期予想の方が重要になってくるかなと考えています。
前回3Q予想の振り返り
当ブログでは、3か月前に3Q決算の予想を行っていました。
当時の予想は、売上66.4億円(内、海外売上が14億円)でした。
結果は、売上73億円(内、海外売上が14億円)
海外予想はピッタリ当たりましたが、国内の売上が保守的過ぎました。
投資判断をする上で予想は基本的に保守的に行うのがセオリーですが、10%くらい下に外していました。
今回はその辺りの反省も踏まえて見ていきます。
売り上げを予想するアプローチ(再掲)
3Qの時と全く同じですが、売上予想のアプローチ方法を再掲。
以下のような考え方で、4Qを予想します。
基本に沿って、セルランの推移から売り上げを予想します。
STEP1:3Q単独の決算のタイトルごとの内訳を算出する
⇒全体の売り上げ、国内の売り上げ、海外の売り上げはそれぞれ決算資料に記載があるので確定値です。
ブログでは、過去のセルラン推移を参考に、売り上げを作ったタイトルごとの内訳を予想します。(セルランの過去推移はapp annieを、セルランごとの月商はまつやんさんのHPを参考にします)
STEP2:セルラン推移の動きから4Qの個別タイトルの月商を算出し、積み上げて4Qの売り上げを予想する
本当はSTEP2だけでも良いのですが、敢えてSTEP1を挟むことで正確性の向上や思わぬ見落としを防ぎます。
蟹さんの4Q売り上げはどのくらい?
結論から申し上げると、4Qの売り上げは87億円の予想となります。
前回の3Qが下にズレたのは、スクフェスをかなり保守的に見積もりすぎたことが原因だと考えています。
今回はそこを修正して4Qの予想としました。
【予想のポイント】
・国内スクフェスはサンシャインアニメ効果で大幅増
・国内ブレソル、翼は横ばい
・シャニライは月商が落ち込むも、寄与月数増加によって売上増
・海外はブレソルが夏の周年記念イベントの剥落で減少。スクフェスは堅調。翼海外が12月の1か月分寄与
多少保守的に見ている部分もあるので、当ブログの4Q売上予想は87億円~92億円程度としておきます。
2018年12月期の「会社予想の予想」をします!
決算発表の次の日の株価は、4Q実績よりも次期会社予想の方に大きく影響されるものと思います。
従って、2018年予想の数字の方が大切です。
最初に断っておきますが、「2018年の売上予想」は出来ません!
何故ならば、ソシャゲの会社は新作が当たるかどうかによって売り上げが大きく変動するため予想が不可能なのです。
(新作が全部外れた場合の最悪の下限予想のみ可能)
IP物であろうと、オリジナル物であろうと、ソシャゲは出してみないと当たるかどうか分からないというのが原則です。
これはKlabにとっても同じであり、彼らも2018年の精緻な予想は出来ないはずです。
しかしながら、Klabを含めて複数のソシャゲ会社は出来ないはずの次期予想を出してきます。
つまり、彼らは(たぶん)テキトーに次期予想を出しているのです!
ごめんなさい、言葉を間違えました( ;∀;)
彼らは(たぶん)会社のポリシーに沿って次期予想を出しているのです!
つまり、我々が出来ることは会社のポリシーを見抜くことにあります。
従って、「2018年の売上予想」は出来ませんが「2018年の会社予想の予想」は可能だと考えています。
ソシャゲ会社の決算予想のポリシーにはどのようなものがあるか
会社によってポリシーがかなり異なりますが、いくつかのグループ分けをしたいと思います。
【会社予想のカバー期間による分類】
①会社予想は非開示とする
出来ないものは出来ないと割り切って予想値を出さないポリシーです。
業績が良くない会社で多い印象ですが、アカツキなどの例外もあります。
②次四半期のみ開示する
DeNAやグリー、gumi、ドリコムなど、多くの会社で採用されている方式です。
Klabも一昨年まではこの形式でした。
③通期で開示する
ソシャゲ業界以外では普通の出し方です。Klabも昨年から通期開示になりました。
①~③のカバー期間は調べれば誰が見ても一瞬で分かります。
【数字の乗せ方による分類】
①新作の寄与は極めて限定的に見積もる会社
グリー、ドリコムなど、多くのソシャゲ会社はこれに該当すると思います。
かなり有望そうに見える新作が控えていても、出してみないと分からないという事で売上の上積みを非常に小さく見積もります。
こういうタイプの会社は、結果的に上方修正になるパターンが多いです。
逆に、決算発表直後は失望売りを誘うことが多い印象・・・
②新作の寄与を結構強気に見積もってくる会社
アエリアやボルテージなどが該当すると思います。
当てが外れると、下方修正となりやすいタイプです。
一方で、決算発表直後は数字を見た期待買いが入りやすい印象。
(何回も下方修正している会社は強気の数字が投資家に信用されなくなりますが)
③”①”も”②”も嫌なので、レンジで見積もってくる会社
Klabはこれに該当すると思います。
安全を見るなら①で出すのが良いのですが、真田社長の様に株価を気にする経営者の場合はおそらく①を好まない。
とはいえ、②も怖いのでレンジで出してくる。
レンジで出してくる会社の場合は難しくて、株価はレンジの下限、中央値、上限のどこを目指していけば良いか迷うことになります。
ただし、Klabの場合は前年に上限をさらに上方修正していますので、基本的にはレンジ上限の数値を期待して株価が推移する可能性が高いと考えています。
前回の4Q決算短信を見て、Klabのポリシーをさらに推測する
昨年のKlabの4Q決算短信をみると、以下のようになっています。
・2016年12月期決算の通期売上実績:196億円
・2017年12月期決算の通期売上予想:175億円~225億円
これをもう少し分解すると・・・
・2016年12月期4Q単体売上実績:50億円
・2017年12月期決算の通期売上予想:175億円~225億円(中央値200億円)
この数字を見ると、Klabのポリシーは以下のような形式をベースとしている可能性があります。
「4Q単体の売上×4 ± 10%強」
えらく単純な式ですけど、彼らはテキトーに・・・、いや予想できないものをポリシーに沿って出しているだけだと思うので、それ程不思議はありません。
Klabのポリシー予想に沿った2018年12月期会社予想の数字を考察
今回も前年のポリシーを継続かつ、オジサンの4Q決算予想(売上87億円~92億円程度)が当たる前提でシミュレーションしてみます。
【Klab2018年会社予想の予想】
4Q単体87億円×4 = 348億円±12%(レンジ分) = 306億円~390億円
まあ、ざっくり売上300億円~390億円くらいの会社予想が出るものと想定しています。
今期はスクスタや幽白が控えていることを会社が評価するならば、上限はもう少し高くしてくれる可能性も少しあります。
株価は売上390億円達成の前提で推移するとしたら、利益率が同程度だとするとEPSが130円~140円くらいに達する可能性があります。
(前期は数億円の為替差益がありましたがそれでも)
売上増加により利益率が向上するとしたらもっとEPSが高くなるかもしれません。
この成長スピードであれば、PER20倍は当然許容されるべきです。
PER30倍くらいでも良いと思うくらい。
保守的にみた上限レンジのEPS130円だとしても、株価2600円は最低でも保持されるべきだと(あくまでも)個人的には考えています。
オジサンは現在Klabをポートフォリオの時価総額トップに据えております。
理由はこの記事で書いた通り、現在の株価1900円台があまりに安いと考えているからです。
今回の記事では結構強気の予想をしましたが、4Q決算予想が当たることとKlabの次期決算予想ポリシーが変わらないことが前提です。
ソシャゲ会社は急にポリシーを変えることが多いので、不透明要因はあります。
くれぐれも、投資判断は自己責任でお願い申し上げますm(__)m
オジサンはツイッターもやっていますので宜しければフォローをお願いします!