※今回の記事のポイント
・営業外費用IRを逆手に取って4Q単体の数字を予想することは困難
(現在出ている会社予想は4Q単体ではなく、通期の予想だから)
・独自の4Q単体の業績試算から考えて、FY18の会社予想は保守的に見ても大幅増収かつ利益も20~30%増益になりそう(現時点のFY17会社予想比で)
以下本文↓
前回の記事ではKlabの営業外費用IRについて解説をしました。
結局のところ、FY17で膿は出し切ってFY18に向けて進んでいくといったことでした。
火曜日の決算発表の重要度は、「4Q実績」<<「FY18会社予想」という感じになると思います。
FY18について、改めて考えてみたいと思います。
営業外費用IRからの4Q実績推測は断念
直近のIRで6億円の営業外費用が発生しながら下方修正が出なかったことに着目して、4Qの実績を推測してやろうと考えていました。
しかしながら、あまりに推測が大きくなり過ぎる事から断念しました。
理由は、会社が出している予想が「通期予想」だからです。
既に出ている会社予想の数値を改めて確認
FY17の会社予想を整理してみます。(細かい数字は四捨五入)
【通期会社予想】
売上:260億円
営業利益:43億円
経常利益:49億円
純利益:33億円
【4Q単体会社予想(通期-3Q累計実績でオジサンが計算)】
売上:78億円
営業利益:11億円
経常利益:11億円
純利益:7億円
よくよく考えると、会社が出している予想というのは通期のみであり、4Q単体は出していません。
(引き算すれば簡単に計算できるとはいえ)
ですので、理論上は上方修正も下方修正も通期の予想に対してしか出来ないこととなります。
ちなみに、業績修正の目安として売上で±10%以上、利益で±30%以上の乖離が生じる場合には出さなくてはならないと言われています。
(あくまでも目安ですが、過去のKlabはこの目安より小さい幅での修正は出していない)
上方も下方も幅が広すぎて到達する可能性は低い
前述の目安に従うと、修正が出る4Q単体業績の目安は以下のようになります。
【上方修正が出る目安(4Q単体)】
売上:104億円以上
営業利益:24億円以上
経常利益:26億円以上
純利益:17億円以上
【下方修正が出る目安(4Q単体)】
売上:52億円以下
営業利益:-2億円以下
経常利益:-4億円以下
純利益:-3億円以下
この数字を見る限り、営業外費用の6億円があろうとなかろうと、上方下方修正の義務ラインに達する可能性はほとんどないと言えます。
会社の業績予想が4Q単体として出していれば推測が出来ましたが、通期累計の数字で出されていたため修正ラインの幅が大きくなり過ぎています。
こうすると、11月中旬の真田社長のFBによる「もう一発上方発言」は元から非現実的であったと言えます。
足元の好調さからの勢い余った発言だったか、あるいは実質的な4Q単体予想(通期予想ー3Q累計実績)を念頭に置いていたのかも。
そもそも、我々が上方修正が当然ありそうかのような思い込みをしていたことも、反省する必要があったかもしれません・・・
改めて正攻法で4QとFY18の会社予想を予想
営業外費用を逆手に取った業績予想は断念しましたが、せっかくなので正攻法でもう一度考察しておきたいと思います。
Klabの4Q予想は売上だけでなく営業利益率も保守的ではないか
Klabの過去の業績推移と4Qの予想を下記のグラフにしました。
(画像が切れている場合はクリックして見てください)
そうすると、4Qについては売上だけでなく営業利益率もかなり保守的にみていることが分かります。
Klabの場合、特別な減損がなければ営業利益率が17%以上をキープできる体質になっています。
最も大きい変動要因は広告宣伝費ですが、4Qは3Qと同程度と資料に書いてあります。
労務費などは増えると思いますが、劇的に増えることはないはずです。
従って、4Qについても営業利益率17%くらいは見込めると考えています。
営業利益率17%キープの前提で4QとFY18会社予想を試算
4Q単体の売上については前々回の記事で87億円程度とオジサンは試算しています。
売上が87億円、営業利益率が17%とすると4Q単体は以下の数字となります。
売上:87億円
営業利益:15億円弱
前の記事の、Klabの次期予想は「前年4Q単体売上×4がレンジ中央値の法則」を適応してみると・・・
【FY18会社予想レンジの中央値の予想】
売上:348億円
営業利益:59億円(営業利益率17%とする)
経常利益:57億円
純利益:39億円
※書いてあることは前々回の記事とほぼ同じですが、経常利益と純利益も予想しました
※特損がない場合は、法人税の30%と1億円くらいを経常利益から減らすと純利益になるのがKlabの通常のパターンみたいです
【FY18会社予想レンジの上限値の予想(中央値+10%)】
売上:383億円
営業利益:65億円(営業利益率17%とする)
経常利益:62億円
純利益:42億円(EPS=114円)
※前回の記事より上限レンジの利益が少ないのは、売上が伸びても営業利益率がFY17から一定という保守的なポリシーを適応してみたからです
いずれにせよ、やはりFY18は好業績見通しが出る可能性が高い
ここまでの試算を見ると、売上が伸びても営業利益率が変わらない保守的な想定であっても、EPSで20%~30%以上はFY17の通期会社予想の数字より増益の見通しが出されると考えています。
さらに、4Qは真田社長の説明動画もUPされるでしょうから、様々なリップサービスも期待できます。
総合的に考えて、決算は持ち越しすることを決めています。
さて、火曜日はどうなるでしょうか!
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